何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)





しーん、と教室が静まりかえる。

聞こえてくるのは、放送越しに聞こえる
入学式の校長先生の話し声だけ。

「…あ…」

やっちゃった…

だって、図星つかれてむっとなって…


あれこれ言い訳を考えているうちに、

担任の先生がにっこりしながら近付いてきた。


「笹城ー、入学式になにやってんだー?」


「え、あの、いや、その、これはですね…
 
 そう、演劇の練習!
 ちょっと最近うまくいかなくって…」

さすが私!

これはちょっと行けるんじゃない!?

「ほぉー、演劇ねぇ?

 じゃあ今度見せてもらうか」

えっ!

ってことは…


< 27 / 141 >

この作品をシェア

pagetop