何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)






「へぇ~、じゃあ噂はほんとだったのね。

 で?だれよだれよ!」

お姉ちゃんは肩で私の肩を押してくる。

って、

「噂!?」

「そうよ。

 今日、"付き合う!?"っていう叫び声がウチから聞こえたらしいの。

 私じゃないなら亜弥華でしょ?」

な、なるほど…

だれよ~とまだ言ってくるお姉ちゃん。


「…神宮 菅綺くん…」

「…神宮、菅綺…?」

お姉ちゃんは、菅綺くんの名前を何回も呼ぶ。

「あぁ!

 幼稚園の頃、亜弥華がすがきくんすがきくん言ってた子ね!

 通りで聞き覚えがあるはずだわ!」


…幼稚園の頃…?



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