何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)
こくこくと何度も縦に顔を振る。
するとお姉ちゃんは、穏やかな表情を浮かべて、私の頭にぽん、と手を乗せた。
「うん。
それで、なにがあったの?」
「あ…」
有無を言わせないお姉ちゃんが怖くて、
さっきのことをお姉ちゃんに話した。
「…菅綺に限ってそんなことないと思うけどなぁ…」
?
その口ぶりってなんか…
「お姉ちゃん、菅綺くんと面識あるっけ?」
「えぇ? ないわよ。
でも、ほら、1度だけ会ったことがあるでしょ?」
1度だけ、会ったこと…?
だって菅綺くんはすぐに転校しちゃって…
「1回だけ菅綺がウチに来たじゃない?
"僕、天弥華ちゃんをお嫁さんにするんです!"なんて言っちゃって」
なつかしいなぁ、と瞳を閉じるお姉ちゃん。
…あっ!