何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)





その声だけで胸がどきんと鳴った。


「菅綺くんっ」

「いいから、前進め。
 後ろがつまってる」

「あ、ごめん…」


紫万としゃべってて、いつの間にか足が止まっていた。

自分が悪いくせに、菅綺くんに怒られたことでしゅんとしてしまう。


菅綺くんは、私が落ち込んでいたのがわかったのか、

「そんな顔すんな。

 怒ってねぇから」

と、私の髪の毛をくしゃっとさせる。

あーっ、菅綺くんに少しでもかわいいと思ってもらえるように
アレンジがんばったのにーっ!


少し口をとがらせてみる。

すると、菅綺くんが静かに笑った。

「そんな不満そうな顔すんなよ」




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