いつかあなたに還るまで


けれど今はそんなことを考えていたってどうにもならない。


「私、探してきます! 何かあればすぐに連絡しますからっ!!」


「あっ、志保さんっ!!」


どうか気をつけてと叫ぶ声が聞こえたけれど、志保の頭の中は瑠璃のことだけでいっぱいだった。

どこかで震えているんじゃないか。
助けを求めているんじゃないか。


____孤独で泣いているんじゃないか。


そんな瑠璃の姿が頭を埋め尽くしては必死に振り払った。

最悪な事態など想像するだけでも嫌だ。


絶対に、絶対に見つけ出してみせる_____






「 _____志保っ!!!! 」






だが脇目もふらずに施設を飛び出した志保の体が、突然掴まれた手によってグンッと後ろに引っ張られた。

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