いつかあなたに還るまで
〇あとがき〇
「いつかあなたに還るまで」、ようやく、ようやくの完結です。
書き始めたのが平成26年、あと2ヶ月で執筆開始から丸々3年を迎えるところでした。最初から追いかけてくださっていた皆様、本当に、本当に長らくお待たせしてしまいました。そして最後まで見捨てることなく読んでいただけたことに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。有難うございます!
この物語はシリアスになるとわかっていて、二人に降りかかる試練も含めて最初から最後までの流れは決まっていました。あとは書くだけ…と言いつつも、内容が重いだけに何度も何度も手が止まりました。
ちょっとしたことですが、どのように繋げていくか、書いては消し、また書いては消し、そんなことを何度繰り返したかわかりません。
そして最大の試練である妊娠、流産に関する記述。ここに関してはかなりデリケートな内容で、人によっては辛いものになってしまうものであると理解しています。だからこそこれだけの時間がかかってしまいました。
私自身も二度子どもを失うという経験をしており、その辛さや喪失感は重々にわかっているつもりです。何を目標に生きていけばいいんだろうと、しばらくは立ち直ることもできませんでした。
ですがそれでも続いていくのが人生です。どん底に沈んでも、それでもいつかは立ち上がらなければならない。前を向いていかなければならない。それが生きていくということなのだと思います。
試練に直面し、時に撃沈し、それでも這い上がっていく。ぶち当たる試練は人それぞれでしょうが、誰しもそういうことがあると思います。
そういうことを経て、最後に彼らを幸せにすることができてほっと一安心しています。本当に、本当に長かった…
ベリカらしくないシリアス路線ではありますが、読者様の年齢層も幅広いようですし、中にはこういうタイプの作品があってもいいのかなと思っています。
足かけ3年ということもあり、達成感もひとしおです。
次は底抜けに明るいお話を書きたいな~と思いつつ、なんだかんだでこういう試練を乗り越えて~みたいなのを書いてるような気がします(笑)
また次回作でお会いできるのを楽しみにしています。
最後まで読んでくださいまして、本当に有難うございました!!
H29.7.20 あすかわ由美