いつかあなたに還るまで


愛する人が傍にいてくれる。
それがどれだけ心の支えとなるのか、この先志保は数え切れないほどに実感していくこととなる。


宣言通り、隼人はどんなときでも志保の傍に寄り添い続けた。
つわりで苦しいとき。
時折襲ってくる痛みに不安で押し潰されそうなとき。

そんな時ですら無理矢理笑顔を作ろうとする志保に、辛いときは辛いと言っていいんだと何度も言って聞かせた。
自分にだけは我慢をするなと。
本音をぶつけていいのだと。
そうして魔法にかかったように弱音を吐き出していく。
そんなことを幾度繰り返しただろうか。

その度に隼人は志保を抱きしめ、一人じゃないと言って聞かせた。
彼女の不安がなくなるまで、一晩中でも。


いつだって彼女とお腹の子の傍に寄り添い続けた。



そうして月日は瞬く間に流れ____


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