太陽のかけら
彼女
祐介がいなくなり、置いてきぼりにされた哀れなあたしは、ほったらかしにされていた同じくらい哀れな携帯に手を伸ばし、何日ぶりかの外部との連絡を試みた。







「さくら!?何してたの?学校も来ないで!マジで心配したんだからぁ!今どこよ!」





いつもテンションが高くて困る舞子だけど、この時ばかりは救われた。





「ごめんごめん。大丈夫、心配しないで。今から会える?」





久しぶりに出た屋外は、この前よりも更に気温が上がったようで、太陽の日差しもキツく感じた。
どうやら梅雨は明けたみたいだ。
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