太陽のかけら
「なんか、調子狂うよ。あんな男にドキドキするなんて。」





アイスティーにシロップを入れずに飲んだ。

こんな暑いときに甘ったるいものは受けつけない。






「そうだよね、今までのさくらじゃ考えられないよね。男は使い捨てだったもんね。」




「使い捨てだなんて。ちょっと遊んであげただけだしっ。」





強気な言葉とは裏腹に、変な汗が出るあたし。





「ね、さくら、買い物行こうよ、バーゲン始まったしさ。」




「そうなの?うん、いいよ。」





しばらく引きこもりでなまった体を動かしたかった。

バーゲンの荒波に揉まれるのも悪くない。


あたし達は繁華街へと向かった。
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