太陽のかけら
目的地のファッションビルの近くで、舞子が立ち止まった。





「どうしたの?暑いから早く行こうよ。」




「さくら、あれ、祐介君じゃない?」





舞子の指さす方向を見た。




確かに祐介がいる。




そしてその隣には女の子。




綺麗な茶色いロングヘアーで、目の大きな女の子。




「誰?」




舞子が少し引きつった顔で尋ねてきた。




「知らない。」




きっとあたしの顔も引きつっているんだろう。





「さくら、行こっ!」





身動きを取れずにいたあたしの腕を引っ張って、舞子はファッションビルへと連れて行ってくれた。
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