音楽が聴こえる
「酷いのは分ってる……だけどマアコに…助けて欲しい……お願いだか…ら」
頭を下げたシュウは、唇をあたしの手の平に押し付けた。
「……お願いだから…この手で一緒に作って」
この、胸に込み上げてくるものは何?
甘くて苦くて酸っぱい。
「……うん、て言って?」
あたしを見上げる瞳は、真っ直ぐで。
ぐいぐいと胸の奥に食い込んでくる。
「シュウ、あんた。……狡い」
「分ってる」
あたしに、何が出来るのか。
あたしが、何か出来るのか。
この人の歌声が好きだった。
2人で歌うといつも声が融け合って、その境界が分らなくなった。
一緒に奏でる音が好きで、曲を作るのも詩をのせるのも、楽しくてたまらなかった。
そんな日々を、未だにシュウは捨てられなくてもがいてる。
あたしは思い出すのが辛くて、全て封印した。
挙げ句、悟まで巻き込んだ。
「今のあたしが……手助けになるのか分かんないけど」
気が付くとあたしは、シュウの手を握り返していた。
頭を下げたシュウは、唇をあたしの手の平に押し付けた。
「……お願いだから…この手で一緒に作って」
この、胸に込み上げてくるものは何?
甘くて苦くて酸っぱい。
「……うん、て言って?」
あたしを見上げる瞳は、真っ直ぐで。
ぐいぐいと胸の奥に食い込んでくる。
「シュウ、あんた。……狡い」
「分ってる」
あたしに、何が出来るのか。
あたしが、何か出来るのか。
この人の歌声が好きだった。
2人で歌うといつも声が融け合って、その境界が分らなくなった。
一緒に奏でる音が好きで、曲を作るのも詩をのせるのも、楽しくてたまらなかった。
そんな日々を、未だにシュウは捨てられなくてもがいてる。
あたしは思い出すのが辛くて、全て封印した。
挙げ句、悟まで巻き込んだ。
「今のあたしが……手助けになるのか分かんないけど」
気が付くとあたしは、シュウの手を握り返していた。