音楽が聴こえる
side ジュン
◆◆◆
「ジュン、お前何やらかした?」
かったるい月曜の朝、教室に入るなり謙二が早口で問いただして来た。
「昨日から全然スマホは繋がらないし。……何かさ、学校のスレに妙な書き込みがあったらしいって、去年一緒のクラスだった奴に教えられてさ」
「昨日は寝てたんだよ。……あ? カキコ? んだよ、そんなもん知んねーよ」
自慢じゃねーけど、んな面倒臭いもん見たこともねーし。
「ジュンもだけど、先生も槍玉にあがっててね、嫌な感じなんだ」
眉を潜めて小声で話す謙二は、俺よりも寧ろアイツを心配しているように見えた。
「……自業自得って奴じゃねーの?」
俺がボソリと呟くと奴は俺の肩を叩く。
「お前、何かしたの?」
身に覚えなんて。……げっ、まさか。
……梨花、か?
確か梨花のケツにくっついてた奴で、そういうのが好きな根暗野郎がいた筈だ。
土曜の夜、俺は梨花の誘いを必要以上に汚い言葉で断った。
それが本心だったとしても『気乗りしねぇ』と言えば良かっただけの話しだ。
あの時は恐ろしく嫌なタイミングのせいで、過剰に反応しちまった。
「何かしたんだ」
謙二は俺の顔を見ただけで、質問を確信に変えて溜息を吐いた。
「ジュン、お前何やらかした?」
かったるい月曜の朝、教室に入るなり謙二が早口で問いただして来た。
「昨日から全然スマホは繋がらないし。……何かさ、学校のスレに妙な書き込みがあったらしいって、去年一緒のクラスだった奴に教えられてさ」
「昨日は寝てたんだよ。……あ? カキコ? んだよ、そんなもん知んねーよ」
自慢じゃねーけど、んな面倒臭いもん見たこともねーし。
「ジュンもだけど、先生も槍玉にあがっててね、嫌な感じなんだ」
眉を潜めて小声で話す謙二は、俺よりも寧ろアイツを心配しているように見えた。
「……自業自得って奴じゃねーの?」
俺がボソリと呟くと奴は俺の肩を叩く。
「お前、何かしたの?」
身に覚えなんて。……げっ、まさか。
……梨花、か?
確か梨花のケツにくっついてた奴で、そういうのが好きな根暗野郎がいた筈だ。
土曜の夜、俺は梨花の誘いを必要以上に汚い言葉で断った。
それが本心だったとしても『気乗りしねぇ』と言えば良かっただけの話しだ。
あの時は恐ろしく嫌なタイミングのせいで、過剰に反応しちまった。
「何かしたんだ」
謙二は俺の顔を見ただけで、質問を確信に変えて溜息を吐いた。