音楽が聴こえる
side ジュン
◆◆◆
あームカつく、ムカつくっ。
廊下を踏み鳴らすように歩いても、このムカつきは止まらねーし。
見てくれ通り、地味で保守的な言葉を吐きやがった。
悟さんと話してたからって、別に俺達と関わる必要なんかねぇのは分かってるけど。
何も見てない振りしやがって。
……俺達の演奏も。歌も。
クソッ!
訳の分からない苛々を腹に抱え、3年の校舎に差し掛かった時、甲高い声が俺を呼び止めた。
「ジュンヤ」
同じ学年の朝田梨花(あさだ りんか)だ。
去年のミス陵北(りょうほく)高校で、とてつもなく可愛い顔をした女。
だけど、セルフプロデュースの出来る計算高い一面も、俺は知っている。
まぁ、性格なんて俺にはカンケーねーし。
「探したよ。どこ行ってたの?」
「……別に」
俺が尖った視線を投げると、彼女が少し怯んだのが分かった。
「ね、この間の約束覚えてる?」
「約束?」
あームカつく、ムカつくっ。
廊下を踏み鳴らすように歩いても、このムカつきは止まらねーし。
見てくれ通り、地味で保守的な言葉を吐きやがった。
悟さんと話してたからって、別に俺達と関わる必要なんかねぇのは分かってるけど。
何も見てない振りしやがって。
……俺達の演奏も。歌も。
クソッ!
訳の分からない苛々を腹に抱え、3年の校舎に差し掛かった時、甲高い声が俺を呼び止めた。
「ジュンヤ」
同じ学年の朝田梨花(あさだ りんか)だ。
去年のミス陵北(りょうほく)高校で、とてつもなく可愛い顔をした女。
だけど、セルフプロデュースの出来る計算高い一面も、俺は知っている。
まぁ、性格なんて俺にはカンケーねーし。
「探したよ。どこ行ってたの?」
「……別に」
俺が尖った視線を投げると、彼女が少し怯んだのが分かった。
「ね、この間の約束覚えてる?」
「約束?」