音楽が聴こえる
8.感じる心2
side 茉奈
◇◇◇
「……んだよ、その笑い」
悟のベッドの上で、あたしは昼の出来事を思い返していた。
「悟も高校生の時、色んなコと遊んでたよね」
それも不特定多数の。
女物の香水の匂いをさせて、よくうちに来てた覚えがある。
「んな昔、覚えてねぇよ、茉奈ちゃん」
悟はあたしの肩甲骨の辺りを狙って、唇を這わせた。
「……肩、マッサージしてくれるんじゃなかった?」
「してんじゃん」
「悟のヨダレしか感じない」
ーーー
金曜の今日は七時過ぎには帰宅出来たので、いつものように作り終えたおかずをタッパーに詰めた。
メニューはチーズハンバーグ、ひじきの煮付け、アボカド入りグリーンサラダ。
ハンバーグは悟のリクエストだった。
悟の母親は昔から他の男と暮らしていて、悟の独り暮らし歴は半端なく長い。
父は悟を放って置けなかったのか、昔からよくうちのご飯に彼を誘ったものだ。
「……んだよ、その笑い」
悟のベッドの上で、あたしは昼の出来事を思い返していた。
「悟も高校生の時、色んなコと遊んでたよね」
それも不特定多数の。
女物の香水の匂いをさせて、よくうちに来てた覚えがある。
「んな昔、覚えてねぇよ、茉奈ちゃん」
悟はあたしの肩甲骨の辺りを狙って、唇を這わせた。
「……肩、マッサージしてくれるんじゃなかった?」
「してんじゃん」
「悟のヨダレしか感じない」
ーーー
金曜の今日は七時過ぎには帰宅出来たので、いつものように作り終えたおかずをタッパーに詰めた。
メニューはチーズハンバーグ、ひじきの煮付け、アボカド入りグリーンサラダ。
ハンバーグは悟のリクエストだった。
悟の母親は昔から他の男と暮らしていて、悟の独り暮らし歴は半端なく長い。
父は悟を放って置けなかったのか、昔からよくうちのご飯に彼を誘ったものだ。