White Magic ~俺様ドクターの魔法~


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「ももちゃん、顔赤いよ。大丈夫?熱があるんじゃない?」


ナースステーションに戻って来てすぐ、奈緒に指摘され心臓が止まりそうになった。


「うん、大丈夫」


そういうことしかできなかった。


ほんま、私はどうしたんやろう・・・あの人に振り回されてる?翻弄されてる?


仕事中は、怒っているイメージしかないのに、冗談を言って笑ったり、かと思ったら真剣な顔になったり・・・・・・。


会う度、話す度に違う面に気付いては、胸が高鳴る。



―――静まれ!私の心臓!―――



そんな願いもむなしく、心臓は激しく動いて全身に血液を送る。




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