甘いヒミツは恋の罠
Secret 6 目覚める気持ち
翌日――。
「まったく、警備員に閉じ込められたなんて間抜けにもほどがありますよ」
「すみません……気をつけます」
出勤早々、紅美は昨日のことで沢田の集中攻撃に見舞われた。
表向きには警備員に鍵をかけられて資料室から出られなくなってしまったということになっていたが、本当のことは紅美と朝比奈以外は誰も知らないようだった。
(いつもならこのこの時間来てるはずなんだけどな……)
紅美が結衣の席を見ると、デスクの上は昨日と変わった様子はなかった。
「ほら、これ、昨日の議事録です。北野さんが作るって言ってたのにいないから僕が作っておきました。ちゃんと目を通しておいてくださいよ?」
「ありがとうございます」
沢田から議事録を受け取ると、紅美は恐る恐る沢田に尋ねた。
「あの、北野さんは……?」
「今日は休みですよ。体調を崩したとかなんとかで……」
「そう、ですか……」
結衣のことを尋ねたものの、実際、紅美は結衣にこれからどう接していけばいいのかわからなくなっていた。
会社を休んだ本当の理由も、自分と顔を合わせづらかったからかもしれない。そう思うと、紅美は複雑な気持ちになった。
「まったく、警備員に閉じ込められたなんて間抜けにもほどがありますよ」
「すみません……気をつけます」
出勤早々、紅美は昨日のことで沢田の集中攻撃に見舞われた。
表向きには警備員に鍵をかけられて資料室から出られなくなってしまったということになっていたが、本当のことは紅美と朝比奈以外は誰も知らないようだった。
(いつもならこのこの時間来てるはずなんだけどな……)
紅美が結衣の席を見ると、デスクの上は昨日と変わった様子はなかった。
「ほら、これ、昨日の議事録です。北野さんが作るって言ってたのにいないから僕が作っておきました。ちゃんと目を通しておいてくださいよ?」
「ありがとうございます」
沢田から議事録を受け取ると、紅美は恐る恐る沢田に尋ねた。
「あの、北野さんは……?」
「今日は休みですよ。体調を崩したとかなんとかで……」
「そう、ですか……」
結衣のことを尋ねたものの、実際、紅美は結衣にこれからどう接していけばいいのかわからなくなっていた。
会社を休んだ本当の理由も、自分と顔を合わせづらかったからかもしれない。そう思うと、紅美は複雑な気持ちになった。