甘いヒミツは恋の罠
※ ※ ※
昼休みが終わり、紅美は緊張を胸に朝比奈に返却するソフトを持って店長室へ向かった。
(朝比奈さんに会うの気まずいな……)
「きゃっ」
そんなことを考えながら廊下の角を曲がると、店長室から勢いよく出てきた女性と出会い頭にぶつかった。
「すみません」
その女性がぶつかった拍子にずれたニット帽を慌ててかぶり直しながら言った。
「え……?」
(北野さん……?)
ニット帽を目深にかぶった女性が発した小さな声は、確かに結衣の声にそっくりだった。
「あの――」
紅美が女性に声を掛けようとしたが、彼女はまるで人目を避けるかのようにその場からそそくさといなくなってしまった。
すると――。
昼休みが終わり、紅美は緊張を胸に朝比奈に返却するソフトを持って店長室へ向かった。
(朝比奈さんに会うの気まずいな……)
「きゃっ」
そんなことを考えながら廊下の角を曲がると、店長室から勢いよく出てきた女性と出会い頭にぶつかった。
「すみません」
その女性がぶつかった拍子にずれたニット帽を慌ててかぶり直しながら言った。
「え……?」
(北野さん……?)
ニット帽を目深にかぶった女性が発した小さな声は、確かに結衣の声にそっくりだった。
「あの――」
紅美が女性に声を掛けようとしたが、彼女はまるで人目を避けるかのようにその場からそそくさといなくなってしまった。
すると――。