甘いヒミツは恋の罠
「私、皆本さんにひどいことしちゃった……いまさら謝っても許してもらえないくらいにひどいこと……だからさっき店長に辞表を出してきたの」
「やっぱり、さっきぶつかったのは北野さんだったんですね」
「……私、デザインの仕事は好き。だけど、好きだけじゃ駄目なんだってわかった。皆本さんが本店に異動してきてから思い知らされた……私には才能がないって」
結衣が紅美に向き直ると、潤んだ瞳からは今にも涙がこぼれ落ちそうになっていた。
「最初は皆本さんに負けないように頑張ろうって思ってた。けど、その気持ちがだんだん嫉妬に変わっていったの。醜い嫉妬……だから、フェアのアンケートにも大人げないことした。そんなことしても意味ないってわかってたけど……ごめんなさい」
「北野さん……」
「これ以上はこの会社にも迷惑かけられない。きっと店長も私には才能がないって見限られてる! 朝比奈店長の下でデザインの仕事は……もうできない」
溢れる涙を何度も拭うと、結衣は今まで我慢してきた感情を声にして泣いた。
「やっぱり、さっきぶつかったのは北野さんだったんですね」
「……私、デザインの仕事は好き。だけど、好きだけじゃ駄目なんだってわかった。皆本さんが本店に異動してきてから思い知らされた……私には才能がないって」
結衣が紅美に向き直ると、潤んだ瞳からは今にも涙がこぼれ落ちそうになっていた。
「最初は皆本さんに負けないように頑張ろうって思ってた。けど、その気持ちがだんだん嫉妬に変わっていったの。醜い嫉妬……だから、フェアのアンケートにも大人げないことした。そんなことしても意味ないってわかってたけど……ごめんなさい」
「北野さん……」
「これ以上はこの会社にも迷惑かけられない。きっと店長も私には才能がないって見限られてる! 朝比奈店長の下でデザインの仕事は……もうできない」
溢れる涙を何度も拭うと、結衣は今まで我慢してきた感情を声にして泣いた。