甘いヒミツは恋の罠
「皆本さん、先日は……ありがとうございました」
「え……?」
忙しさの最中、沢田が小さく紅美に言った。
「い、いいえ……私も、北野さんのことは心配してましたから」
「あのあと、彼女から全部聞きました。皆本さんがミーティングに来れなかった理由も……あいつに代わって謝ります」
(あいつ……?)
「僕は、前から彼女に部所を変更したらどうかってずっと言ってたんです。けど、あいつも頑固で、好きなことをやりたいからってデザイン部に食い下がって……でも、結局それが自分の首を絞める結果になった。だから僕は朝比奈店長に相談してたんですよ。でも、あいつが異動になってホッとしているのは僕のほうかもしれませんね」
沢田が初めてにこりと紅美に笑った。
今までのツンツンとした棘のある沢田とは違い、その意外すぎる一面に紅美は呆然となってしまった。
「え……?」
忙しさの最中、沢田が小さく紅美に言った。
「い、いいえ……私も、北野さんのことは心配してましたから」
「あのあと、彼女から全部聞きました。皆本さんがミーティングに来れなかった理由も……あいつに代わって謝ります」
(あいつ……?)
「僕は、前から彼女に部所を変更したらどうかってずっと言ってたんです。けど、あいつも頑固で、好きなことをやりたいからってデザイン部に食い下がって……でも、結局それが自分の首を絞める結果になった。だから僕は朝比奈店長に相談してたんですよ。でも、あいつが異動になってホッとしているのは僕のほうかもしれませんね」
沢田が初めてにこりと紅美に笑った。
今までのツンツンとした棘のある沢田とは違い、その意外すぎる一面に紅美は呆然となってしまった。