甘いヒミツは恋の罠
(大野さん……って、だめだめだめ!)
「え、えっと……そうだ!」
紅美は、さりげなく手を解くと声のトーンをあげて言った。
「来月、秋冬の展示会があるんです。それに私のデザインしたネックレスも展示される予定なんですけど、大野さんは来られますか?」
「え? あ、あぁ……多分行くと思うよ」
「そうですか! うちはデザイン部のみなさんと、朝比奈さんも行く予定です」
「そう、瑠夏も来るわけね」
朝比奈の名前を出した途端に大野の表情が曇った。とろんとしてしまった雰囲気を紛らわすためだったとはいえ、気まずい空気が流れる。
「展示会で紅美さんのデザインしたネックレスがひと足先に見られるなんて、楽しみにしてるよ」
「……はい」
「ところで、瑠夏はどう? 元気? アルチェスの秋冬物のデザインは今回どんな感じなのかな?」
「え、えっと……そうだ!」
紅美は、さりげなく手を解くと声のトーンをあげて言った。
「来月、秋冬の展示会があるんです。それに私のデザインしたネックレスも展示される予定なんですけど、大野さんは来られますか?」
「え? あ、あぁ……多分行くと思うよ」
「そうですか! うちはデザイン部のみなさんと、朝比奈さんも行く予定です」
「そう、瑠夏も来るわけね」
朝比奈の名前を出した途端に大野の表情が曇った。とろんとしてしまった雰囲気を紛らわすためだったとはいえ、気まずい空気が流れる。
「展示会で紅美さんのデザインしたネックレスがひと足先に見られるなんて、楽しみにしてるよ」
「……はい」
「ところで、瑠夏はどう? 元気? アルチェスの秋冬物のデザインは今回どんな感じなのかな?」