またね
「や、やぁ!担任の九条だよ。よろしく…」
ヘラリとひきつった笑みを浮かべる優男。
…というか、身長低いな
「!!…うん、低いよね。160cmにも満たないもん…」
あ、小声で口に出してたみたい
まあ、私を職員室で放置したんだから反省ということで
自己完結していると先程先生を問い詰めていた少女が近づいてきた
「えーと、名前なんて言うの?私は真鍋彩!アヤでいいよ」
「私は水瀬雀。サクでいい。よろしくアヤちゃん」
私は少しだけ笑って言い、軽くお辞儀する
「うん、よろしくー!これでも委員長してるから困ったら言ってね!」
「お前にまず、困るがな。煩いし」
ふんわりした空気に入って来たのは眼鏡をかけたヨウスケって呼ばれてた人
結構…いや、兄さん並にカッコいい…
冷静沈着な感じで毒吐きそうな…まるで、昔の兄さんみたい
「何よー!あんたなんて、寡黙過ぎてサクが近寄れないかもよ~?」
「俺は加藤洋介。呼び方は自由でいい。あと、このブタは幼馴染みだ」
今さらっとアヤに毒吐いた…
「ブ…ブタァァ!?いいわよ、もうアッチ行ってよ!」
プイッとそっぽを向くアヤちゃん
「別にいいぞ。あ、放課後に生徒会室で会議だから、アンケート提出忘れるなよ」
そう言い残して去って行った
「ハァ…ごめんね、サク。いつも喧嘩しちゃうんだよねー。それにヨウスケ、口悪いし…」
ハァともう一度ため息を吐いた
たしかに、女の子にブタは酷いしアヤちゃん可哀想だけど…
「別にいいんじゃないかな…?」
「え、どうして?」
キョトンと少し驚いたように私を見つめる
それに私は薄く笑みを浮かべた
「だってさ、喧嘩して、その…ブタとか悪口をいつも言うくらい遠慮がないのは、裏を返せばそれだけ仲が良いってことでしょ?ほら、喧嘩するほど仲が良いっていうしさ」
「…………」
黙りこむアヤちやん
「…そっか。そー考えれば悪くないかも。あっ!」
納得して頷いていると何か速急に済ませなければいけないことを思いだしたかのように声をだし、気のせいか顔も青ざめているようだ
「…どうしたの?」
アワアワとする彼女に堪らず問いかけた
「…今日の会議で提出のアンケート取ってない!!」
え…今一時間目だから大丈夫じゃない?
そう思ったのは私だけじゃないと思う