硝子のかけら


テストの翌日、あたしは流己に呼ばれて教室を出た。





「十崎!テストどうだった?」

流己が聞いた。

「良かったよ!」

「何点?」

「85点!」

「俺、負けた…83点だもん…。」

…勝った。


たった2点差だけど、初めて流己に勝った…。


「…つーか、お前数学得意じゃなったべ?何でそんな急に上がるのさ。」


そんなこと言えないよ…流己に近付きたいなんて……。


「数学やばかったからだよ、だから勉強した。」

「ふーん、そうなんだ…。」



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