かくれんぼ。


──…「帰ってきませんね、咲ちゃん」


マユミがそう呟く。


「アタシは、帰ってくると思ったのにな
〜、咲っていう子」


「僕も…あの人なら帰ってくると…
でも、流石に遅いですね。
あと5分なのに…」


渚と蒼が言う。


「でもさ…
俺が行った職員室、先生誰もいなかっ
たぞ?
もしかしたら、銃撃戦にでもあって
アイツ死んだんじゃ──」


「変なこと言わないで!」


鈴原の言葉を遮るように
マユミが喋る。



(きっと、咲ちゃんは死んでない。
私達が咲ちゃんを信じなきゃ。
大丈夫だよね、咲ちゃん?)


そう思いつつも、
帰ってこないかもと思ってしまう
自分がいる。


と、そんなときに
メールがきた。


(咲ちゃん⁉︎)


と思ったが、みんなにきてるので
それはないだろう。


< 56 / 62 >

この作品をシェア

pagetop