Flicken Geist
突然、スポットライトが男に浴びせられる。

どこからか、スピーカーを通した声が聞こえた。

『フリッケン・ガイストだな』

「……」

『日系とイギリス系のハーフとだけ知られるが国籍不明。幼少期はドイツで過ごし、その後母の病死をきっかけに世界中を傭兵として転戦…狙撃をグルカ兵から、格闘術をロシアのスペツナズから、特殊作戦のノウハウをDEVGRUから教わるなど、様々な軍関係者から知識と技術を得ている為、『継ぎ接ぎの亡霊』という意味のドイツ語、フリッケン・ガイストが異名となった』

「よく調べてるな。ストーキングが趣味か?」

拘束されたままでも冷静さを失う事なく、男…フリッケン・ガイストは軽口を叩いた。

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