Flicken Geist
「さ、帰ろうぜ」

コントラクターが男に向かって言う。

「こんな埃っぽい中東の国はもう飽き飽きだ。祖国(くに)に帰りゃ、熱いシャワーと冷えたビールが待っている…早いとこ一杯やりたいもんだ」

無防備に背中を向けたコントラクター。

その後頭部に、銃創が刻み込まれる!

「!!」

素早くAKを構える男。

無照準の射撃だったが、男の発砲は的確に廃墟の中に潜む狙撃手の胸を撃ち抜いた。

ターバンを巻いた、この地域の民族衣装を纏った民兵。

全て制圧したと思っていたが、まだ生き残りがいたのだ。

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