カタコイモノガタリ。
「美夜が、俺の事をそういう風に好きでいてくれてる事には、気づいてたんだ」

あぁ、ほら、ね。

シーンと静まり返った坂道で

私はこれから

3年間好きだった人に



「期待させるような事ばかりして、ごめん」

涙が止まる

思考回路停止中

聞きたくないその言葉は、アッサリ心にトドメを刺した

「俺は、美夜を妹のようにしか想えない」

5月。


少し寒気が残る風が

私の髪の毛を揺らしていた。
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