冷たい上司の温め方

「特許ってすごいですね。
特許を取ると、すごくもうかるものですか?」

「そうだね。早くとった会社が勝ちだからね。
他のメーカーが使いたかったら、使用料を払うしかないからねぇ」


常務の顔が赤らんできた。
酔いが回ってきたようだ。


「それじゃあ、特許が取れれば会社は安泰ですね」

「あぁ、うちの社か……」


常務は意味深に笑った。

明日会社で、特許が申請されているか調べなくちゃ、と考えていると……。


「冷蔵庫、プレゼントしようか?」

「いえ、そんな。高いものですし」

「そんなの、君次第だよ……」


常務の手がスカートの中を上がってくる。

私は必死にその手を押さえて制した。
このセクハラオヤジ!


目の前の板長は、見て見ぬふりをしている。

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