冷たい上司の温め方

浴室を出ると、ベッドでそれから三回も彼女を味わった。

オトコの嫉妬を甘く見るなよ?


最後には体全体を赤く染め、息をあげる美帆乃が、俺の名を呼びながらビクンと体を震わせる姿に、愛おしさが爆発しそうだった。

激しくし過ぎたのか、その後俺の腕の中でぐったりしている美帆乃を抱きしめながら、ずっと欲しかった幸せをかみしめる。

そしてまだ濡れている髪に手を入れ、額にキスをする。


「風邪、ひくぞ」


風邪をひくようなことをしたのは俺だけど。


「だって、大和さんが……」


吸い上げた鎖骨の下が、ほんのり赤らんでいるのを確認した俺は、ドライヤーを取りに行った。

あの時のことを思いだしたからだ。


風邪を引いて弱っていた時……どれだけ美帆乃の優しさが身に染みたか。
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