優しい彼には秘密ばかり
「柏木さん…あれ?小森くんわ?」
そういい後ろをきょろきょろと見回す。
「あ。小森くんは…私の鞄机におきに行きました…」
といい申し訳なさそうに髪を弄る。
「そう。ならいいわ、柏木さん?転校生が来ているの」
「転校生…ですか?」
「ええ。今は親御さんと校長がお話をしているの。柏木さんと小森くんを紹介するつもりだったけど、しかたないわね」
そういうと花先生は椅子から立ち上がり、職員室をでた。
私も花先生の後を追い、職員室をでた。
コンコンッ
扉をノックして、花先生が扉を開けた。
「おはようございます。担任になる伊月花(いつきはな)です」