他人と身内と
身辺調査
杏との約束。
「絶対に護がSKのことを悪くいっても怒らない。
場合によっては殺すかも知れないけど、なるべく生かす。
いいね?」
杏は深く頷いた。
「じゃあ、学校行こっか。」
二人は学校に足を運んだ。
カバンの中には赤いパーカーとバンダナ。
長袖を羽織り、左手に護身用の刃。
右手につけると動きがぎこちなくなって逆に怪しまれる。
少し大きめのズボンをはき、両足に拳銃を忍ばせた。
学校にまでこんな装備をしなくてはならないなんて.......。
学校の門をくぐり、教室に向かう。
変な緊張感が走る。
教室はいつものように騒がしく、神埼護はいつものように皆の中心で騒ぎ立てていた。
二人が教室に入ると、護と目があった。
「喜々、杏ちゃんおはよー!.......ん?」
護は二人を見るなり、少し顔を歪めた。
「な、何?」
あくまでも冷静に普通に接する。
バレたか.....?
いや、そんなことはないはずだ。
しっかり隠せている。
「え、いや、別になんもねぇよ。喜々の頭に虫がついてるなんて思ってなかったし。」
「へ?!ちょ、嘘!?採ってよ!」
頭をわしゃわしゃと乱す。
「うっそだよーん!♪」
護は無邪気に笑って、再び皆の中心に戻っていった。
正直、本当にバレたかと思った。
仮面野郎は全てにおいて優れているから警戒しないと隙ができてしまう。
気をつけないとこっちが殺られる。
しかし、あんな馬鹿みたいに騒いでる奴が真夜中には人格が変わるんだ。
人間ってなんて怖い動物なんだろう。
「喜々、とにかく隙を見せないようにさりげなくSKを襲う理由を探るよ。」
杏が小声で言った。
私は静かに頷いた。
授業中、休み時間、昼休み。
全ての時間を調査に使った。
気づいた事は護は人の変化にすぐ気がつくこと。
あと、私たちと目が合う回数が少し多い気がする。
普段、あんまり注意していなかったから護がこんなに見ていることに気がつかなかった。
なんて洞察力が欠けているんだろう。
これからの訓練で洞察力を鍛えよう。
「おい、喜々。今日の放課後空いてるか?」
急に話しかけられたものだから心臓が飛び上がった。
気配を感じなかった。
左手の刃をつい出してしまうところだった。
「放課後?なんで?」
護の誘いに警戒の目が走る。
「ちょっと手伝ってほしいことあってさ。どうせ暇だろ?」
これは話を聞き出す最大のチャンス。
ここは護の話に乗ろう。
「しょうがないなぁ。いいよ。」
護は無邪気に笑い、どこかへ行った。
二人の話を聞いていた杏が喜々のところに足早にやってきた。
「喜々、大丈夫?」
杏は心配そうな顔をして、ある提案を持ち出した。
「私、向かいの教室で見張っておくね。危険かもと思ったら戦って。」
杏は真面目な顔だが、すごく不安そうな顔を見せる。
「分かった。」
放課後に全てが懸かっている。
なぜだか、そんな感じがした。
「絶対に護がSKのことを悪くいっても怒らない。
場合によっては殺すかも知れないけど、なるべく生かす。
いいね?」
杏は深く頷いた。
「じゃあ、学校行こっか。」
二人は学校に足を運んだ。
カバンの中には赤いパーカーとバンダナ。
長袖を羽織り、左手に護身用の刃。
右手につけると動きがぎこちなくなって逆に怪しまれる。
少し大きめのズボンをはき、両足に拳銃を忍ばせた。
学校にまでこんな装備をしなくてはならないなんて.......。
学校の門をくぐり、教室に向かう。
変な緊張感が走る。
教室はいつものように騒がしく、神埼護はいつものように皆の中心で騒ぎ立てていた。
二人が教室に入ると、護と目があった。
「喜々、杏ちゃんおはよー!.......ん?」
護は二人を見るなり、少し顔を歪めた。
「な、何?」
あくまでも冷静に普通に接する。
バレたか.....?
いや、そんなことはないはずだ。
しっかり隠せている。
「え、いや、別になんもねぇよ。喜々の頭に虫がついてるなんて思ってなかったし。」
「へ?!ちょ、嘘!?採ってよ!」
頭をわしゃわしゃと乱す。
「うっそだよーん!♪」
護は無邪気に笑って、再び皆の中心に戻っていった。
正直、本当にバレたかと思った。
仮面野郎は全てにおいて優れているから警戒しないと隙ができてしまう。
気をつけないとこっちが殺られる。
しかし、あんな馬鹿みたいに騒いでる奴が真夜中には人格が変わるんだ。
人間ってなんて怖い動物なんだろう。
「喜々、とにかく隙を見せないようにさりげなくSKを襲う理由を探るよ。」
杏が小声で言った。
私は静かに頷いた。
授業中、休み時間、昼休み。
全ての時間を調査に使った。
気づいた事は護は人の変化にすぐ気がつくこと。
あと、私たちと目が合う回数が少し多い気がする。
普段、あんまり注意していなかったから護がこんなに見ていることに気がつかなかった。
なんて洞察力が欠けているんだろう。
これからの訓練で洞察力を鍛えよう。
「おい、喜々。今日の放課後空いてるか?」
急に話しかけられたものだから心臓が飛び上がった。
気配を感じなかった。
左手の刃をつい出してしまうところだった。
「放課後?なんで?」
護の誘いに警戒の目が走る。
「ちょっと手伝ってほしいことあってさ。どうせ暇だろ?」
これは話を聞き出す最大のチャンス。
ここは護の話に乗ろう。
「しょうがないなぁ。いいよ。」
護は無邪気に笑い、どこかへ行った。
二人の話を聞いていた杏が喜々のところに足早にやってきた。
「喜々、大丈夫?」
杏は心配そうな顔をして、ある提案を持ち出した。
「私、向かいの教室で見張っておくね。危険かもと思ったら戦って。」
杏は真面目な顔だが、すごく不安そうな顔を見せる。
「分かった。」
放課後に全てが懸かっている。
なぜだか、そんな感じがした。