他人と身内と
第7地点
ビルの上から杏が下を観察する。
「どうだ?」
空海さんが杏に近づき、状況を尋ねる。
今日の戦闘時間、今日の殺害人数、相手の寸法。
空海さんは全てを把握する役がある。
でないと、私たちはそんなに強くない。
司令塔の空海さんの指示に従い、動く。
それが私、優喜、杏のせめてもの恩返しだ。
ちなみに杏はSKで一番、動体視力に優れている。
優喜はでたらめな攻撃で相手を困惑させる。
空海さんはSKの冷静な司令塔。その場の頭の回転が最も早く、綺麗な刃さばき。
私はSKで一番の戦力。
これの四つでSKは成り立っている。
「そうですねぇ。一人、軽く1000人くらい殺れそうですねぇ。」
杏はウキウキで言う。
「やったぁぁ!今夜は血祭りだぁ!またニュースになるよっ!」
優喜も嬉しそうに言う。
『ニュース=テレビ出演』と考えているらしい。
まぁ、大方間違えてはいないが...。
「ぁ......でも、今日は忙しくなりそうです。」
杏が下を向きなおし、真剣な眼差しを向けた。
「ん?どうした。何か見えるのか?」
空海さんはその杏の表情が気になったらしい。
「今日はSK対処部隊の"本部"の奴等がいますねぇ。運良く、仮面野郎はいませんけど。」
仮面野郎とはSK対処部隊本部の一番の実力者。
まぁ、つまりはトップ。
こいつがいると仕事が殺りにくい。
あんまり、戦闘には顔を出さないからよく知らないが強いのは確かだ。
SK対処部隊はだいたい顔は隠さない。
だが、仮面野郎だけは仮面で顔を隠している。
仮面野郎という異名をつけたのは私だ。
あの仮面の向こうで私たちのことを嘲笑っていると思うと、気がおかしくなりそうだ。
「あいつがいたら、仕事が殺りにくいんだよなぁ。」
優喜は下を遠い目を向け、呟く。
「........ていうか、相変わらず杏ちゃんは本当、目いいなぁ。ここビルの18階だぜ?」
下は暗い闇にしか見えない。
風の細い音だけがする。
SKはいつも一番高いビルの上からSK対処部隊を観察し戦場の資料にする。
「まぁね♪目は人より良いからね♪」
杏は得意げに腰に手を当てた。
すると、空海さんが口を開いた。
「よし。想定人数もできたし、いつものやるぞ。喜々、一発言ってやれ。」
空海さんが私の背中を軽く叩いて怪しげな笑みを浮かべる。
これが戦場開始の合図。
大きく息を吸い、下の奴等に叫ぶ。
「SK対処部隊のみっなさぁ~ん!!!
おっはよーございまぁーすっ!
どうも~SKでぇーす!
今日も殺りに来たんでお相手宜しくお願いしますねぇ~?
準備はいいですかぁ?
じゃあ、いっきまぁーす!!
レディー..........ゴー!!!!!!!!」
喜々の元気な合図で全員が一気に走り出す。
下の連中は拳銃で攻撃を仕掛けてくる。
鼻で笑う。
そんな拳銃で私たちが殺せるとでも?
笑えてきちゃう。
「そんな弾じゃ私たちは殺せないよぉ?」
次々と向かってくる弾を避け、右手で相手を斬る。
「いーち.....にーい.....さーん...」
何人殺したか癖で数えてしまう。
周りを見ると、優喜も笑顔で斬り倒している。
空海さんも口元が緩んでいる。
「杏ー。大丈夫ー?」
相手を斬り倒しながら杏に目線を向ける。
「うん!今日は本部の奴等がいるから斬り後妙があるね♪」
杏は顔にべったりと付いた血を拭きもせず夢中で斬る。
杏は普段、天然で静かな女の子だが、戦場になると人が変わる。
まぁ、皆もそうだけど。
「どうだ?」
空海さんが杏に近づき、状況を尋ねる。
今日の戦闘時間、今日の殺害人数、相手の寸法。
空海さんは全てを把握する役がある。
でないと、私たちはそんなに強くない。
司令塔の空海さんの指示に従い、動く。
それが私、優喜、杏のせめてもの恩返しだ。
ちなみに杏はSKで一番、動体視力に優れている。
優喜はでたらめな攻撃で相手を困惑させる。
空海さんはSKの冷静な司令塔。その場の頭の回転が最も早く、綺麗な刃さばき。
私はSKで一番の戦力。
これの四つでSKは成り立っている。
「そうですねぇ。一人、軽く1000人くらい殺れそうですねぇ。」
杏はウキウキで言う。
「やったぁぁ!今夜は血祭りだぁ!またニュースになるよっ!」
優喜も嬉しそうに言う。
『ニュース=テレビ出演』と考えているらしい。
まぁ、大方間違えてはいないが...。
「ぁ......でも、今日は忙しくなりそうです。」
杏が下を向きなおし、真剣な眼差しを向けた。
「ん?どうした。何か見えるのか?」
空海さんはその杏の表情が気になったらしい。
「今日はSK対処部隊の"本部"の奴等がいますねぇ。運良く、仮面野郎はいませんけど。」
仮面野郎とはSK対処部隊本部の一番の実力者。
まぁ、つまりはトップ。
こいつがいると仕事が殺りにくい。
あんまり、戦闘には顔を出さないからよく知らないが強いのは確かだ。
SK対処部隊はだいたい顔は隠さない。
だが、仮面野郎だけは仮面で顔を隠している。
仮面野郎という異名をつけたのは私だ。
あの仮面の向こうで私たちのことを嘲笑っていると思うと、気がおかしくなりそうだ。
「あいつがいたら、仕事が殺りにくいんだよなぁ。」
優喜は下を遠い目を向け、呟く。
「........ていうか、相変わらず杏ちゃんは本当、目いいなぁ。ここビルの18階だぜ?」
下は暗い闇にしか見えない。
風の細い音だけがする。
SKはいつも一番高いビルの上からSK対処部隊を観察し戦場の資料にする。
「まぁね♪目は人より良いからね♪」
杏は得意げに腰に手を当てた。
すると、空海さんが口を開いた。
「よし。想定人数もできたし、いつものやるぞ。喜々、一発言ってやれ。」
空海さんが私の背中を軽く叩いて怪しげな笑みを浮かべる。
これが戦場開始の合図。
大きく息を吸い、下の奴等に叫ぶ。
「SK対処部隊のみっなさぁ~ん!!!
おっはよーございまぁーすっ!
どうも~SKでぇーす!
今日も殺りに来たんでお相手宜しくお願いしますねぇ~?
準備はいいですかぁ?
じゃあ、いっきまぁーす!!
レディー..........ゴー!!!!!!!!」
喜々の元気な合図で全員が一気に走り出す。
下の連中は拳銃で攻撃を仕掛けてくる。
鼻で笑う。
そんな拳銃で私たちが殺せるとでも?
笑えてきちゃう。
「そんな弾じゃ私たちは殺せないよぉ?」
次々と向かってくる弾を避け、右手で相手を斬る。
「いーち.....にーい.....さーん...」
何人殺したか癖で数えてしまう。
周りを見ると、優喜も笑顔で斬り倒している。
空海さんも口元が緩んでいる。
「杏ー。大丈夫ー?」
相手を斬り倒しながら杏に目線を向ける。
「うん!今日は本部の奴等がいるから斬り後妙があるね♪」
杏は顔にべったりと付いた血を拭きもせず夢中で斬る。
杏は普段、天然で静かな女の子だが、戦場になると人が変わる。
まぁ、皆もそうだけど。