深夜の微笑
感のいい人っているもんだ。
自分ではおくびにも出さずに彼女を想ってきたのに、それに気付く人がいた。
繊細で頭のいい人なのだろう。
気付いていることを直接口にして確かめてくることはない。
そして僕と同じように同性の彼女を大切に思っている。
自分だって人のことを心配してる場合じゃないくせに・・
「全くね・・」
思い出してつい一人で笑ってしまう。
短くなったタバコを灰皿で消して、さっきテーブルの上に置いた薄い箱を手に取り、中からチョコレートを一つ取り出し口に入れる。
いつも深夜残業で疲れた体への僅かな糖分補給。
口に広がる甘さを感じながら、未だに浮かぶその顔を思い出し、また微笑をたたえながら席を立ち、休憩スペースを後にした。
自分ではおくびにも出さずに彼女を想ってきたのに、それに気付く人がいた。
繊細で頭のいい人なのだろう。
気付いていることを直接口にして確かめてくることはない。
そして僕と同じように同性の彼女を大切に思っている。
自分だって人のことを心配してる場合じゃないくせに・・
「全くね・・」
思い出してつい一人で笑ってしまう。
短くなったタバコを灰皿で消して、さっきテーブルの上に置いた薄い箱を手に取り、中からチョコレートを一つ取り出し口に入れる。
いつも深夜残業で疲れた体への僅かな糖分補給。
口に広がる甘さを感じながら、未だに浮かぶその顔を思い出し、また微笑をたたえながら席を立ち、休憩スペースを後にした。