イルリマ帝国伝説記
目を開けると今度は見慣れた景色があった。
(ここは…)
辺りを見渡す。沢山の書棚が目について確信した。さっきまでオレがいた市立図書館の一角だ。安堵感につつまれてその場にへたりこむ。
(なんだったんだ、一体)
オレはため息をついた。夢、と片付けてしまえばそうかもしれない。事実そんな感じがする。いやそうだったんだろうと思いたいってか思うことにする。
長い夢を見ていた。そうだ夢は覚めるも…
「…を…よ…」
誰かがオレをよぶ声がして辺りを見渡す。今いる場所に人の姿はない。
(空耳?)
ついにおかしくなったか?ふとこんな事を思う。
「…らを…けよ…」
まただ。人がいないのに声がする。本当にどう…
無意識に右腕をあげる。異様な重さを感じふとみると
まだ本はくつっいたままなのに気づいた。
(忘れてた)
夢を見ていたのだと自分に言い聞かせようとすることに必死になっていてその存在を忘れていた。
というか夢なら床に落ちているだろう。早く本の状態を確認するべきだったと後悔する。そして更なる現実を突きつけられる。さっきまでオレが見ていたものも現実のひとコマなのだということに。
頭の中がまた混乱した。一体何が起こって何が起ころうとているのか
< 8 / 8 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop