好きトモ!

 一方、私は、大人しくて、声が小さい。

 それだけでなく、体も小さいからかもしれない。

 そのことで、私が、同級生にからかわれた。
 そんな時も、泉井君は、助けてくれる存在だった。

 あくる日、教室に入ろうとすると……。

「お、おは……よう……」

 三人の男子が、教室前で固まって、話をしていた。
 三人とも大きくて、なんだか、不良みたいで怖かった。

 もう一つの入り口にも、女の子がたむろしてた。
 どうしたらそこを除けて、教室内に入れるのだろうか。

 ここは、女の子のほうに行って、教室に入るしかないと、うろうろしていた。

「あ、あの……」

「きゃはは、それでさぁ?」

「なになに?」

「眉毛そりすぎてて、ノーメイクが超やばかったのー」

「あっははは」

 おしゃべりに夢中の女子のほうからも、無視をされ。
 教室内に入ることは、できそうにないと、諦めて、廊下でぼんやり立っていた。

 その日は日直で、早く席に着いて職員室に行きたかったのに。

 私は、うろうろするばかりだった。

 その時だった。

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