ハンナの足跡
ハンナが面白い話を持ってきたことがあった。僕の先輩、神崎が、ハンナの店を訪れたというのだ。どうも、僕が出入りしているのを嗅ぎ付けたようで、僕と仲良くしている女を出せなどと、言って来たそうだ。ハンナ達は一瞬、困ったが、一人で相手にすると何をされるか分からないので、朱美と朋子と、ハンナの三人で応対しようということに決め、神崎を案内したという。神崎は、一人だけだと思っていたようで、三人もの女に囲まれて、初めは上機嫌で部屋に案内されて行ったが、部屋に着くなり、三人に玩具のように扱われてしまい、帰るときは、ゲッソリとしていたという。僕はその話を聞いて大笑いした。