ハンナの足跡
 朋子が起きて話を聞いていたようで、後ろから僕の電話を取り上げた。
「もしもし、西島さん?じゃなくて、西島くん?」
「あ、朋子ちゃん!」
「ハンナと付き合うことになったんだって?」
「うん。そうなんだよ。俺、嬉しくてさ。」
「大事にしてよね、ハンナの事。」
「先輩にもさっきそう言われたばっかですよ。責任が重いなあ。」
「そりゃそうよ。ハンナに何かあったら、許さないからね。」
「おーこわっ。」
 朋子と電話を代わった。しばらく話した後、切った。
< 95 / 200 >

この作品をシェア

pagetop