SHIZUKU ~ 透明な朝露に抱かれて ~
柔らかな春の日差しが、駅前の公園を照らしている。


はき慣れたジーンズに、お気に入りの空色のTシャツ。

君は、そんなスポーティな服を着ていた。


まっすぐに俺を見つめる視線は、柔らかく、無邪気な笑みを宿していた。





『こんにちは。俺がキョクこと、滝島正道です。』



『こんにちは。しずくです。

えっと、美作しずくって言います。』



『あっ、しずくって本名だったんですね。

俺のキョウは、今日、明日の今日から取ったんです。

今日を大事にしたいなって、俺、思うから。』



『素敵なハンドルネームですね。』



君はそう言って微笑む。

風で君の長い髪が揺れた。


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