何度でもキミに初恋を
すずの目は真っ赤だ。
『…どした?』
『う…、わ…私…綾ちゃんと離ればなれになっちゃう…』
『はぁ?』
『違うでしょ、すず!!アンタが追試を頑張ればいいの!!何回言ったらわかるわけ?』
『だって…何回試験したって…一緒だもん…わ…私…数学、全然わかんない…絶対、留年するんだもん…うぅ…』
『と、まぁこういうわけ』
綾先輩がさらりと言う。
『あー…、なんとなくはわかりました…』
『じゃ、あとはよろしく』
は?
と呆然とする俺を残して、綾先輩はさっさと出ていく。
『綾先輩〜』と言いながら、篤史も着いていき、綾先輩に『ついてくるな』とバッサリ切られている。
そんな二人を見送って、俺はため息をつく。
『で?数学のどこらへんが出てんの?』
仕方なく聞く。
すずは目にいっぱい涙を溜めて、
『…そんなの…剣人に言ったって仕方ないじゃん…私、二年生だもん…剣人は一年生でしょ…』
なぜか二年生、の部分だけ声がでかい。
『いや…俺、前いた中学が進学校だったから…高校二年くらいの数学、わかる』
『…まじで…?』
『まじで…』
『…どした?』
『う…、わ…私…綾ちゃんと離ればなれになっちゃう…』
『はぁ?』
『違うでしょ、すず!!アンタが追試を頑張ればいいの!!何回言ったらわかるわけ?』
『だって…何回試験したって…一緒だもん…わ…私…数学、全然わかんない…絶対、留年するんだもん…うぅ…』
『と、まぁこういうわけ』
綾先輩がさらりと言う。
『あー…、なんとなくはわかりました…』
『じゃ、あとはよろしく』
は?
と呆然とする俺を残して、綾先輩はさっさと出ていく。
『綾先輩〜』と言いながら、篤史も着いていき、綾先輩に『ついてくるな』とバッサリ切られている。
そんな二人を見送って、俺はため息をつく。
『で?数学のどこらへんが出てんの?』
仕方なく聞く。
すずは目にいっぱい涙を溜めて、
『…そんなの…剣人に言ったって仕方ないじゃん…私、二年生だもん…剣人は一年生でしょ…』
なぜか二年生、の部分だけ声がでかい。
『いや…俺、前いた中学が進学校だったから…高校二年くらいの数学、わかる』
『…まじで…?』
『まじで…』