何度でもキミに初恋を
そんなわけで、俺は今、机に向かって、すずに数学を教えている。
俺の教室にはもう誰もいなくて、グラウンドからは部活をしている声が聞こえている。
すずは素晴らしくバカだった…。
でも、一生懸命に、何度も何度も、消ゴムで消したり書いたりしながら、方程式を解いている。
時たま、
『うー…』
と小さくうなり声をあげては、
『留年、進級、留年、進級…』と小さな声でブツブツ呟く。
ほんとに、すずは見ていて面白い。
やっぱり、こいつは俺のおもちゃだ。
朝、イライラしたのはなんだったんだろう…
ふと思う。
すず一瞬、ほんとに一瞬、かわいく見えたこと?
いや…なんか違う気がする。
でも、なぜイライラしたのか、結局答えは出なかった。
鉛筆の音が止まって、また小さくうなっているすずのプリントをのぞきこみ、解き方を説明する。
『ほほぅ…』
すずは呟くと、また鉛筆を動かした。
俺の教室にはもう誰もいなくて、グラウンドからは部活をしている声が聞こえている。
すずは素晴らしくバカだった…。
でも、一生懸命に、何度も何度も、消ゴムで消したり書いたりしながら、方程式を解いている。
時たま、
『うー…』
と小さくうなり声をあげては、
『留年、進級、留年、進級…』と小さな声でブツブツ呟く。
ほんとに、すずは見ていて面白い。
やっぱり、こいつは俺のおもちゃだ。
朝、イライラしたのはなんだったんだろう…
ふと思う。
すず一瞬、ほんとに一瞬、かわいく見えたこと?
いや…なんか違う気がする。
でも、なぜイライラしたのか、結局答えは出なかった。
鉛筆の音が止まって、また小さくうなっているすずのプリントをのぞきこみ、解き方を説明する。
『ほほぅ…』
すずは呟くと、また鉛筆を動かした。