何度でもキミに初恋を
あの雷の日以来、剣人が学校を休んでいる。


朝、剣人から、
『雷さまに大事なへそを取られたので休みます』
というメールがきたときは、本気で青ざめたけど、綾ちゃんに見せると、
『バカばっかりね』とバッサリ切り捨てられてしまった。


私は…
実はホッとしてたりもする。


どんな顔をして会えばいいかわからなかったから。


私が雷を怖がっていたから、耳をふさいでくれってお願いしたから、だから、あんなことをしてくれたんだと思う。
一生のお願い、使っちゃったし…。




剣人にとっちゃ、特になんの意味もない行動なんだろうけど…



は、
恥ずかし過ぎる!


いくら弟みたいな存在だからって…


だだだだだだ
だ き し め ら れ た
なんて…



綾ちゃんにも言えない。


なのに、綾ちゃんには何もかもお見通しみたいで…


『すず。剣人くんと何があったの?』


怖すぎる…

『何か』
ではなく
『何が』
と聞く綾ちゃんが…

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