何度でもキミに初恋を
あれ…


丸二日間、ほとんど何も食ってなかったせいか、腕に力が入らない。


こんなチビ、いつもならひょいと抱えられるはずなのに。


仕方なく俺は、すずの首の後ろと背中に腕を回し、そのまま一緒に横向きに寝転がった。


すずが静かになって、ホッとしたと同時に、俺は今の自分の体制に気付いてハッとする。


片方の腕には、すずの頭が乗っていて、もう片方の腕はすずの背中あたりを抱いている。



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