何度でもキミに初恋を

『今日の体育、サッカーの試合だってよ!!』


クラスメイトの一人が、更衣室に叫びながら入ってきた。


えー、だりぃ、という声を、やったー、という声が交差する。



『……』


俺は、ジャージに通そうとしていた足を止めた。



すばやく、制服に着替えると、


『わりぃ、休むって言っといて』


そう言って、篤史の肩をポンと叩く。

篤史はジャージに片足をつっこんだ体制で、


『ちょ、ちょっと、剣人?』

と焦っている。


『せんせーには何てー?』

叫んだ篤史に、

『死んだって言っといて!』

と叫び返すと俺は更衣室のドアをバタンと閉めた。
< 64 / 143 >

この作品をシェア

pagetop