何度でもキミに初恋を
花火大会の日が来て。


私は朝からワクワクしている。
待ち合わせ時間は4時なのに、朝からお姉ちゃんにもらった浴衣を広げて見たりしていた。


お姉ちゃんにもらった浴衣は、薄いピンク色で、所々にかわいらしいお花が描かれている。


昼を過ぎて、ママに着付けをしてもらった。


お姉ちゃんは、『やっぱり行くのやめようかな、面倒臭い』と言いながら、しっかり買ったばかりの浴衣を持って下りてきた。


浴衣を着たお姉ちゃんを見て、私は思わず、『わぁ…!』と言ってしまう。


綺麗なラベンダー色の浴衣は、色白なお姉ちゃんに本当にぴったりで、とても似合っていた。


『お姉ちゃん、すっごく似合うよ!』


私が言うと、まんざらでもなさそうにニヤリと笑って、

『すずか、髪、してあげるからおいで』
と私を洗面台に誘う。

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