何度でもキミに初恋を
お姉ちゃんは、私の髪を巻いて、高い位置でふんわりとしたお団子を作ってくれた。


お団子のわきに浴衣と同じ色のお花の飾りをつけて、


『よし、完成!…あ、ちょっと待って!すずか、目、瞑ってな』


顔に何かをされた。

『今度こそ完成!じゃじゃーん』

その声に目を開けると、


鏡にはお姉ちゃんによって、薄くメイクされた私がいた。


『う、うわー。まつげがくるくるだー』

私が言うと、
『高校生なんだから、メイクくらいしなさい』
と言われた。



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