何度でもキミに初恋を
『わっ!!』

びっくりして大声を出してしまう。



剣人は少し恥ずかしそうに、
『篤史が着ていこうぜ、ってしつこいから』
と、言い訳をする。


背が高い剣人に、黒色の浴衣はすっごくすっごく似合っていた。
それに、とってもかっこよかった。


『似合ってる。すごくかっこいいね!』
と言おうとして、なぜか言葉に詰まってしまう。


あれ?なんでだろう?

言いたいのに、言葉が出ない。


結局、私は何も言えないまま、綾ちゃんたちとの待ち合わせ場所まで歩いた。


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