何度でもキミに初恋を
実行委員の会議が終わって靴箱に向かっていると、篤史くんに会った。
剣人が教室に来なくなったせいで、最近は篤史くんに会ってなかったな。
『あっ、すずちゃん、今帰り?』
篤史くんは人懐こい笑顔を浮かべて近づいてくる。
『うん、こんな遅くまで篤史くん、何してたの?』
『担任に呼び出されて説教。中間試験、赤点ばっかだったから』
篤史くんは、組んだ両手を、うーんと言いながら上に伸ばすと、少し言いにくそうに、
『あのさ…』
と口を開いた。
『うん?』
『最近、剣人、変じゃない?』
『…!!』
私は思わず立ち止まって、篤史くんを見つめる。
『篤史くんも…そう、思う?』
『そりゃあね。なんかあったの?』
『……』
私は俯いて答える。
『なにも…』
ない、と思う…。
『そっか。』
私は俯いたまま、篤史くんと並んで歩く。
『すずちゃんとけんかでもしたかな、って思ってたんだけど…』
けんかなら…
けんかなら、ごめんねって言って仲直りもできるけど、
私たちはけんかすらもしてない。
だから、
仲直りも出来ない…。
剣人が教室に来なくなったせいで、最近は篤史くんに会ってなかったな。
『あっ、すずちゃん、今帰り?』
篤史くんは人懐こい笑顔を浮かべて近づいてくる。
『うん、こんな遅くまで篤史くん、何してたの?』
『担任に呼び出されて説教。中間試験、赤点ばっかだったから』
篤史くんは、組んだ両手を、うーんと言いながら上に伸ばすと、少し言いにくそうに、
『あのさ…』
と口を開いた。
『うん?』
『最近、剣人、変じゃない?』
『…!!』
私は思わず立ち止まって、篤史くんを見つめる。
『篤史くんも…そう、思う?』
『そりゃあね。なんかあったの?』
『……』
私は俯いて答える。
『なにも…』
ない、と思う…。
『そっか。』
私は俯いたまま、篤史くんと並んで歩く。
『すずちゃんとけんかでもしたかな、って思ってたんだけど…』
けんかなら…
けんかなら、ごめんねって言って仲直りもできるけど、
私たちはけんかすらもしてない。
だから、
仲直りも出来ない…。