それでもキミをあきらめない
チャーハンは本当に美味しくて、わたしは高槻くんを誉めまくった。
学校ではありえないほど、高槻くんは顔が真っ赤になって、
わたしはまた彼の新しい一面を見つけて嬉しくなった。
高槻くんは弟想い。
高槻くんは料理ができる。
高槻くんは、実は照れ屋。
知らなかった彼の顔が、どんどん明らかになっていって、
自分がどんどん落ちていっているような気がした。
這い上がれなさそうなほどの、深い深い、心の奥深くへと――。