それでもキミをあきらめない
頭の中がぐちゃぐちゃだ。
どうして、罰ゲームで声をかけただけの女子なのに。
どうして、嫌いとまで言われて。
どうして、そんなに必死になるの。
メイクで可愛くしてたって、わたしの中身は、しょせん地味ブスなのに。
それなのに、高槻くんは、どうして――――
「離して……」
つぶやいても、高槻くんは呻くように「いやだ」と繰り返すだけ。
涙がにじんでくる。
復讐の毒が、自分に襲いかかってきたみたいに、息ができない。
高槻くんが苦しんでる。
傷つけているのは、わたし――
そのときだった。
「はーい、ストーップ!」