青春時代!
カーテンの先にいたのは
酸素マスクをした
懐かしすぎる 賢だった
「....あ....」
少し、ショックで
カーテンを閉めてしまった
シャァァァッ
「....ショック、ですよね」
看護師さんは隣で苦笑いした。
「....は、はい。」
「急に目覚めるかもしれないって言われてもう、何年だっけね」
何年、も眠ってる
航から聞いてたけど
それ以上に、悲しい
「私、少し失礼しますね
何かあったらナースコールしてください」
「あ、ありがとうございます」
涙目を少しこすった
賢....。
顔は航とそっくり、なのに
間違えちゃうほどそっくり、なのに
なんで
あなたに会えただけでこんなに嬉しいんでしょう。
やっぱ、
顔見てこう
シャァァァッ
閉じたカーテンをまた開けて
「賢....私、虹だよ
覚えてる?」
ポタッ
「突然消えて、びっくりしてたんだからね....?」
ポタッ
「目、覚ましてよ....。」
ポタッ
涙は止まらずに
眠る賢の頬に落ちた