青春時代!
「虹」をかけたくて
「こんばんは」
「あら、虹ちゃん!今日もお疲れね」
病院でいつもの看護師さんが
優しく笑う
「看護師さんも、遅くまでお疲れ様です」
「仕事ですからね〜!
あら、それコスモス....?」
バサッ
「はい 花屋さんで安売りしてたんで」
抱えきれないくらい大きいコスモスの花束を見て笑った
「賢君、好きだったものね〜コスモス」
「はい....」
病院に週3で通ってる私
もう、1か月
賢....。
「じゃあ、お見舞い行ってきますね」
「はーい」
夜の病院って結構、不気味....。
怖いものには平気な方だけど....。
「虹」
バッ
廊下で私の足音と花が揺れる音だけ響く
中、
私を呼ぶ声
が聞こえた気がして振り返る